私たちは空間をデザインするとき、
完成した空間が使われるであろう、あらゆる場面を想像します。
住宅なら、目線の高さも動線も異なる家族一人ひとりの生活を、
追体験をするようにつぶさに思い描くのです。
そこに住まう人たちみなが快適に過ごすにはどうすればいいか。
その思いを深め、課題をとことん突き詰めていくと、
自ずと答えは見えてきます。
デザインに大切なのは、想像力という思いやり。
私たちはそう信じています。


壁面に原寸で描き込まれた階段部分。
1本の線から検討するのは、踏面を大きくとるための角度、
素材との親和性。だれがどのように使うかを想像しながら検討を繰り返す。